テレデザインにおける様々な活動や思索や情報を、この BLOG のコーナーにおいて紹介します。近況報告や、プロジェクトリポート、あるいはテーマ別のトピックなど、 気軽に読んで頂ければ幸いです。

F邸新築工事:地鎮祭

2010年2月27日

地鎮祭
昨年から進めていたF邸が着工の運びとなりました。

春を感じさせる暖かい陽気に恵まれ、気持ちのよい地鎮祭でした。
神主さんの祝詞を聞くと、いよいよこれからが本番だと気が引き締まります。

これから約半年、施工会社と協力して工事を進めていきます。

立ち飲み屋とロンドン・パブ
日本橋小伝馬町の愉しみ方

2010年2月25日


再び、日本橋小伝馬町のお話です。

オフィスビルが立ち並ぶエリアですが、裏に行けば小さな昔ながらの飲み屋があります。夜になれば駅の近くに屋台のおでんがあったり、裏通りには立ち飲み屋がチラホラ。暗くなればスーツ姿のサラリーマンが集まってきます。

ロンドンに住んでいたとき、僕が一番好きだった処は「パブ」です。
角を曲がればかならず何処にでもあるパブは、疲れを癒せてホッと一息つける場所でした。
椅子があまり置いてないので立ち飲みが主となりますが、動きやすいためサクッと一杯飲んだり、あるいは隣にいる見知らぬ人と話したり。
「A pint of lagger, please」と一言ですぐに飲み物にありつけます。

日本の居酒屋の場合だと、チャージありで席に着けば 1〜2時間は居ないといけないので時と場合によっては面倒くさいと思うこともあります。込み入った話をする時にはよいけれど、帰り際にサクッと一杯とはいきません。

そういう意味で、小伝馬町の裏手にある立ち飲み屋は、僕にとってはツボです。それでいてリーズナブル。「生ビール一杯」って言えば350円の生ビールにありつけます。

軽く一杯でスタッフを慰労したり、お客さんと気軽に飲んだりと、色々と有効活用できそうです。

しばし、日本橋小伝馬町でロンドンのパブ気分を楽しもうと思っています。(笑)
(田島則行)

見た目だけでは分からない
フローリングのイロハ

2010年2月24日

機能と見た目を考慮したフローリング

住宅用の床仕上げ材でもっともメジャーなのがフローリングです。一口にフローリングと言っても実際にはその構造や用途に応じて色んな種類があります。今回は表面を見ただけでは分からないフローリングの違いについてのお話です。

仕上材の樹種、表面の貼りパターンの違いは別とすると、フローリングの違いはその断面に現れます。

最もシンプルなのが無垢材のフローリングで、一本の木を加工して作られるもので、厚みは12mmから30mm程度が一般的です。比較的高価とされていますが、近年は輸入のパイン材やスギ材などを使った安価なものも出回っています。

無垢材のフローリングを使う場合に問題となるのが、木の乾燥による収縮や反りです。もちろん製作側でも乾燥処理を行っているのですが、実際に施工してから1年から数年すると隙間が空いてきたり、端部が反ってくることがあります。経験的には特に安価なものの場合にはそうした危険性が高いと思います。また同じ理由で床暖房に使用可能な製品は殆どありません。

無垢材のフローリング
無垢材のフローリング

しかし無垢材の良いところは、そのメンテナンス性にあります。使用してくると清掃では落とせない汚れや傷、凹みなどが付きますが、無垢材であれば表面を削ってメンテナンスすることが出来ます。従って何年間も同じフローリングを使うことが可能になり、長い目で見れば経済的になります。店舗等の土足で使用するフローリングで使われることが多いのもこのメンテナンス性の高さによるものです。


無垢フローリングの問題点を改善したものが、仕上げ材と基材を分けたもので、複合フローリングと呼ばれます。表面の仕上げ材には仕上用の樹種を用いますが、裏の部分は合板等の安価なものを用いることでコストダウンをし、同時に木目を層ごとに直交させることで、木の収縮乾燥による変形を抑えた製品です。

多くの製品は床暖房にも使うことができますし、安価で性能にも問題がないことから現在最も市場に出ているのがこの複合フローリングで、殆どのハウスメーカー、マンション等で利用されています。

仕上材の薄い複合フローリング
仕上材の薄い複合フローリング:赤点線が仕上材の厚み

この複合フローリングも表面の仕上げ材の厚みにより、そのメンテナンス性が変わってきます。薄いものでは表面材が0.3mmのものまでありますが、1mm〜2mm程度の製品の場合は傷等で裏の合板が出てきてしまいますが、当然表面を削ってメンテナンスすることは出来ません。そのため補修には貼り直しする他ありません。

お薦めなのが表面材の厚さが3〜4mm以上の仕上げ材の厚い複合フローリングです。無垢フローリングのように表面を削るメンテナンスが可能で、かつ変形も少なく床暖房にも使用可能です。少々表面材の薄い複合フローリングよりは高価にはなりますが、多少の無茶をしても大丈夫というのはお子さんがいる家庭などでは大きいのではないでしょうか。

仕上材の厚いタイプの複合フローリング
仕上材の厚いタイプの複合フローリング

その他、防音性を高めるために裏にクッション材を付けた防音フローリングや、断熱材を付けた断熱フローリングなどの機能性フローリングもあり、仕上の樹種まで考えると膨大な種類のフローリングが存在します。

これからマンションや住宅の購入、或いは住宅の新築、改修などを考えている方は、フローリングの表面だけでなく断面もチェックしてみてください。
フローリングの性能は断面に現れますから。(スタッフ:伊澤)

IK邸新築工事:コンクリート工事

2010年2月19日

ikaiteirc.JPG
IK邸の地下1階部分のコンクリートが打ち上がりました。
内側の型枠に合板を使用し、打ち放しのコンクリート面に木目が見える仕上げとしています。
きれいに木目が出ており、打ち放しの圧迫感を和らげる独特の質感もった仕上げになりました。

日本橋小伝馬町に移転
都市再生のために・・・。

2010年2月17日


2月15日(月)より事務所を日本橋小伝馬町に移転しました。

場所は日比谷線の小伝馬町駅から徒歩1分。総武線の新日本橋駅より徒歩5分。銀座線の三越前駅からは徒歩8分ぐらい。さらに都営新宿線の馬喰横山駅や都営浅草線の東日本橋駅からも徒歩8分ぐらいの場所になります。交通としては大変便利になりました。東京駅もすぐ近く。そして箱崎もすぐ近いので地方への出張も楽になります。

小伝馬町は江戸時代からある下町で、1606年に江戸城内にあった伝馬役を務める人たちの街がこの地に移転してきたことから、小伝馬町と大伝馬町ができたと言われています。ちなみに伝馬役とは「伝馬の提供、またそれに伴う労を提供する課役。戦国時代より行われたが、江戸時代に最も発達。」(Weblioより抜粋)という意味。つまり、今流に言えば情報の伝達を担うインフラ、重要な役割です。また、同時に「布地や家具や塗物を商う商人が多く、畳屋・附木屋・指物師がおり、職人の町としても賑わって」(「古今お江戸日本橋」より抜粋)いたそうです。そして最近は洋服や金物等の物流の拠点として栄えてきました。

交通手段が今日でも便利なのは、こういった歴史的背景もあるのでしょう。
ところが、都心にこれだけ近いにもかかわらず(むしろ都心そのもの?)、バブル以降の20年間、このエリアは少しずつ活力を失いつつあります。物流の拠点は郊外へと移転し、仲卸を飛ばした流通の仕組みが成熟するにつれて、この地で活躍してきた企業が廃業し、あるいは移転したりと、空きビル空き室が増えています。

ここに元気で若い人たちを集めて新しい価値を創出するために、2003年から街づくりに関わるようになりました。日本橋馬喰町や東神田一帯を含めた不動産再生と都市活動の再生を兼ねた街づくりです。もちろん、まだまだこの街の人たちは元気だし、下町ならではの濃密なコミュニケーションも健在です。そんな彼らとこの地での活動を少しずつ拡げて行きたいと思っています。

次なる活動は今、準備中。詳しくはまたお知らせします。
(田島則行)

PS. このエリアのおいしいお店も開拓中。良い情報があればご一報を。

Twitterを始めた
つぶやきが生み出す都市のうねり

2010年2月 1日


Twitterを始めた。今日で一週間になる。

ニュースや雑誌、あるいは友人からの話でTwitterが面白いのは聞いていた。

でも、140文字のつぶやきがなぜ面白いのかが今ひとつ理解できずにいた。
Mixiもやったことはあるが、内輪で盛り上がる感じが今ひとつなじめず、のぞき見をしているようで、しばらくほっといてフェイドアウトしてしまった。

どうもそのイメージが強く残っていたのかもしれない。そして週間ダイアモンドのTwitter特集を読んで驚いた。そうか、そういうことが起きていたのか・・・、といきなりTwitterを始めたのだ。

90年代後半に「City of Bits」という本を共訳した。当時MITの建築学部長であったウィリアム・ミッチェルの書いた本だ。これはインターネットの状況を解析し、インターネット的な世界観で建築や都市を読みなおす、という当時では画期的な内容であった。

都市論において、都市はAGORAである、あるいはFORUMである、という言い方がある。AGORAはギリシャ時代、FORUMはローマ時代の言い方であるが、人が集い様々な議論を交わし政治や社会が顕在化する広場を指した言葉だ。

そこで、過去に何度も「インターネット」は都市的なAGORAであると言われてきたが、Twitterがこれほどまでに都市的で面白いモノであろうとは、想像できていなかった。

Twitterはまぎれもなく都市のAGORAである。あるいはFORUMである。

今なら言い切れる。Twitterを始めて一週間程度にもかかわらず、都市のうねりに大きく巻き込まれてしまった経験を通してそう思った。

誰かがSNSは郊外でのコミュニケーションであると言っていたが、あたっているように思う。それと比較すると、Twitterはまさに都市のど真ん中だ。それも実際の都市よりも遙かに都市らしいかもしれない。

以前のブログにも書いたが、マンションのコミュニティというのは、どうしても希薄になりがちである。これはその空間の作り方に問題があるのだが、その理由についてはここでは割愛する(過去ブログ参照)。

都市のコミュニティにとって「気配」はとっても重要だ。一軒家が並ぶ街では気配が見える。道に面した商店街では「気配」は道に大きく開いて繋がっている。電気がついているとか、出かけたとか、友人が訪ねているようだとか、ゴミを出したとか、そんな日常的な気配があるからこそ、道であった時には、さっと挨拶できたり会話 ができたりする。

「道」で繋がった下町では、道が唯一の出入り口であり、採光も道を通して確保しているので、家の「気配」が道にはみ出してくる。これはマンションにはない感覚だ。どこに誰が住んでいてどんなことをやっているのか、それが「気配」をとおして少しずつ漏れてくる。それがコミュニケーションのベースとなって会釈が会話となり、そして町内会となり街のコミュニティが繋がっていく。

Twitterは言ってみれば、多くの人たちの「気配」があふれ出てくる「都市」だと思う。140文字という少ない量の文だからこそ、構えずに気軽につぶやける。そしてそこには「タイムライン」という道がある。

タイムラインを眺めていると、まるで大通り沿いのカフェに座っているような気持ちになる。でも、実際のカフェでは、道を通る人のつぶやきは聞こえないが、Twitterでは、それは鮮明に読み取れる。

「今、国会で予算委員会がはじまった・・」
国会から議員達がつぶやく。つまり国会議事堂もこの大通りの一部だ。

「今、朝御飯を食べ終わってでかけるところ・・・」
10年来会っていない旧友がつぶやく。旧友の玄関も一部である。

「日本の文化は、今大きな問題を抱えている・・・」
有名な論客が執筆途中につぶやく。そう、この論客の頭の中も「Twitter大通り」の一部である。

Twitterを始めて少しずつフォローする人が増え、フォローされる人が増えるにつれて「うわぁ、なんだこれ」かなり衝撃的なことが起こり始めた。これはまさに「都市」だ。この大通りは小さな通りにも大きな通りにも変化する。自分がフォローする人の数によって、10人でも100人でも、1000人でも自由にその道幅は変化し、さらに地理的な近接性はゆがめられ、日本中あるいは世界中のありとあらゆる人のつぶやきが目の前のタイムラインを通り過ぎていく。

10人ぐらいなら井戸端会議。50人100人となれば立派な街だ。そして1万2万となれば「都市」でありメディアにもなる。さらに10万を超えてくれば、これは立派な大都市であり、マスメディアである。

勝間和代のフォロワーの数がもうすぐ30万人に達しようとしている。

彼女の一挙一動が、つねに30万人に伝わっている様は圧巻だ。彼女の生活や思考が、この大通りの目立つ位置に、ガラス張りの状態でいつも進行中なのだ。そしていつでも話しかけることができる。彼女は返信もしてくれるのだ。

Twitterという都市はものすごいかもしれない。しかも都市や人々の活動、そしてコミュニティのあり方すら変えていく大きな力を持っているように思う。

つぶやきという「気配」。

Twitterという「都市」。

なんだか楽しくなってきた。

しばらくTwitterを続けていこうと思う。

(このブログは、僕のTwitterでのつぶやきを再編したものです☆笑)

Twitterで noriyukitajima を検索してみてください。
(田島則行)

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