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テレデザインにおける様々な活動や思索や情報を、この BLOG のコーナーにおいて紹介します。近況報告や、プロジェクトリポート、あるいはテーマ別のトピックなど、 気軽に読んで頂ければ幸いです。

エコロジーTIPS
電気自動車と建築

2009年12月15日

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今年6月に発売された電気自動車iMiev

昨年の原油高の影響や地球環境の保護という観点から、電気自動車やハイブリッドカーといったエコカーへの注目が全世界的に集まっています。日本では現在のところプリウス、インサイトに代表されるハイブリッドカーが、電気自動車を一歩も二歩もリードしていますが、今年は三菱自動車、富士重工が電気自動車を発売するなど、いよいよ電気自動車の時代が始まりつつあります。

電気自動車は走行時にCO2を排出しないため、従来の自動車に比較すればエコロジーなツールであることは間違いありません。しかし忘れがちなことですが、そのエネルギーとなる電気は必ずしもエコなものではありません。日本の場合、発電電力量の凡そ6割は火力発電によるもので、火力発電は原子力や水力等の発電手段に比べると、CO2排出量が非常に大きい発電手段です。電気自動車単体で捉えれば確かに環境負荷は低いものでしょうが、全体的な視野で捉えると部分的なエコロジーでしかないと言えます。

今後、電気自動車が本格的に普及するためにはいくつかクリアしなければならない課題があり、特に技術的な中心となる充電池には製造コスト、容量などが改善すべき点として挙げられます。メーカーもニッケルやリチウムイオンなど各種充電池の開発に力を入れており、近い将来には大きな発展が期待されます。

充電池の発展は電気自動車だけでなく、エコロジー建築の分野でも大きな可能性を秘めています。

太陽光発電はエコロジー建築の代表的な技術で、補助金制度が復活したこともあり、最近では住宅への設置を検討する方も増えてきています。太陽光発電の問題は夜間や雨天時に発電ができないことであり、その間は別の手段で電力を供給しなければなりません。

しかし充電池が太陽発電に組み込めるようになると話は変わります。使用量以上の余剰電力を充電池へ充電し、夜間・雨天時の電源とすることができますし、さらに充電池から電気自動車へ充電することが出来れば、まさしく自宅がクリーンな発電所であるのと同じ事になります。充電池という技術をコアに太陽光発電と電気自動車を組み合わせることで、CO2を殆ど排出しないエコロジーな環境が実現できるわけです。

新しい時代の乗り物として注目される電気自動車とその背景で進む技術革新ですが、中でも充電池に関するニュースには今後も目が離せません。


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電気自動車用のリチウムイオンバッテリー

エコロジーTIPS:燃料電池

2009年9月10日

エネオス社製 エネオスエネファーム
エネオス社製 エネオスエネファーム
spacer燃料電池システム図(エネオス社製 エネオスエネファーム)
spacer燃料電池システム図
spacer(エネオス社製 エネオスエネファーム)

今回は、最近住宅用の発電装置・熱源として急速に注目を集めつつある、「燃料電池」についてリポートします。

住宅用の発電装置・熱源としては、太陽光のエネルギーを電気に変換する太陽光発電や、大気中の熱を利用してお湯を沸かすエコキュート等が既にかなり定着しつつありますが、今回リポートする「燃料電池」はどういうものかというと、都市ガス等から水素を取り出して空気中の酸素と化学反応させて発電し、さらにその時の排熱を利用してお湯を沸かすというシステムです。

この燃料電池を利用することにより、家庭で消費する電力の4割〜6割を賄えるといわれ、ガスの場合専用料金が設定されているため、年間の光熱費も5〜6万安くなるという試算があります。

又このシステムは、化学反応の過程で二酸化炭素が発生しないことと、都市ガス等をその場で電気に変える燃料電池は、発電所から供給先までの距離で失われるエネルギーロスが大きい電気に比べ、エネルギー効率が非常に高いことを各製造メーカーはメリットとして挙げています。

イニシャルコストとしては、大手ガス会社を中心に、現在はシステム価格で320〜350万円弱の間で発売(または発売予定)されており、国の補助金が、09年度は140万円を上限として、機器価格から従来型給湯器の基準価格(30万円想定)を引いた金額と、設置工事費の合計に1/2を掛けた金額が補助されます。

仮にこの補助金の上限140万円を見込んでも、イニシャルで180〜210万円+設置費用がかかることとなり、現在では想定耐用年数7〜8年で設置コストを回収するのは難しい状況で、太陽光発電と比べても非常に高額な買い物といえます。

しかし東京ガスでは、8年後に機器価格を100万円以下に引き下げる計画をしているようですので、これは他のシステムにもいえることですが、価格の動向によっては、急速に普及する可能性があり、これから先の動きには目が離せません。

それにしても、住宅におけるエネルギー環境に対する技術の革新は日進月歩です。
少し前まで、私の認識として住宅のエネルギー消費を減らすということは、住宅にかかる環境負荷を最小限に抑えること(高気密、高断熱等)とイコールでした。

しかしここにきて、供給される電気、ガスを消費する一方だった住宅が、エネルギーを生み出し、蓄え、供給側に売ることも可能になってきています。

都市インフラにどの程度たより、どの部分を独立したエネルギー供給システムとするか。地球環境の視点、コストの視点、災害時の危機管理の視点などから、各々が考え、自分の家のエネルギー環境をつくっていくという状況が、近い将来のものになりつつあります。(スタッフ:神津)

エコロジーTIPS:パッシブソーラーシステム

2009年4月 9日

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太陽熱のエネルギーを冷暖房・給湯に利用するのがソーラーシステムですが、これは大きくアクティブソーラーシステムとパッシブソーラーシステムに分類されます。

アクティブソーラーシステムは機械的な設備を使用する方式で、太陽光パネルなどが代表的な例です。それに対して、パッシブソーラーシステムは機械的な設備は使用せず、建築自体の工夫によって太陽熱を利用します。

そもそも、ソーラーシステムというのは、太陽熱のエネルギーを、集熱→蓄熱→放熱するシステムが一般的で、パッシブソーラーシステムの場合、建築のどの部位で、上記の過程を行うかによってその種類が異なります。

そして、パッシブソーラーシステムを考える上で、もうひとつ重要なことは、光や熱の時間的変化をうまく利用すること。大げさな表現ですが、要するに、昼間集熱した熱を夜間放熱する、もしくはその逆で夜間に蓄冷するということです。

また、パッシブソーラーシステムは、冬期の暖房を目的にしたパッシブソーラーと、夏のためのパッシブクーリングに分類されます。

まずは、パッシブソーラーについて紹介します。
パッシブソーラーの代表的なものとしては、
・ダイレクトゲイン(直接集熱)
・トロンプウォール
・温室(サンルーム)付設型
・空気循環型(サーモサイフォン)
が挙げられます。

1.ダイレクトゲイン(直接集熱)
南面する窓や天窓から日射を導入し、室内の床や壁を蓄熱部位とする方式。夜間に室温が低下し始めると蓄熱部位である床や壁から放熱され、暖房効果を得ます。

2.トロンプウォール
集熱窓の室内側に自立した蓄熱壁を設け、これを貫流して室内に到達する熱で暖房効果を得ます。蓄熱壁の電熱のタイムラグで夜間暖房を行います。

3.温室(サンルーム)付設型
居室の南側に付設したサンルームを集熱部位とする方法。温室で暖められた空気を直接居室に送る方法や床下土間に送る方法などがあります。

4.空気循環型(サーモサイフォン)
空気式集熱器で暖めた空気を循環させる方法。空気式集熱器は暖房空間よりも低い位置に設置し、自然対流によって熱を移動させる方式、二重壁の間の空気層に空気を循環させる方法などがあります。

パッシブソーラーは寒冷地のソーラー暖房から始まったと言われていますが、日本ではむしろその逆で、夏のための建築的工夫が伝統的です。大きな茅葺き屋根や深い庇は典型的な遮熱デザインと言えるでしょう。こうした工夫を総じてパッシブクーリングと言います。

このように一口にパッシブソーラーシステムといっても、様々な種類のものがあります。
私たちが設計をするときには、敷地の状況に応じて、意識的に取り入れているものもあれば、無意識のうちに実践しているものもあります。
最後に、パッシブソーラーシステムの弱点として、元々自然エネルギーを利用するため、それ以上のエネルギーは創出できませんし、天気が悪ければ当然その力を発揮できません。ですから、大事な事は、自然エネルギーを上手に利用しつつ、足りない分は機械的空調設備を使うなりして、快適な室内環境を創出することにあると思います。(スタッフ:山添)


追記:写真は、最近竣工した住宅です。南側に大きな開口を設けて自然光を取り入れています。太陽光だけでも、かなり暖かく、施主も満足されているようでした。

建築のサスティナビリティについて
 エコロジーの将来性

2009年4月 2日

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林試の森公園にて

サクラが咲きましたね。やっと春が来ました。

気がついていらっしゃる方もいるかと思いますが、ブログ上で、エコロジーTipsと題したシリーズを始めています。主にスタッフがそれぞれテーマを決めて執筆する形をとっています。

太陽光発電やパッシブソーラーなど、「エコロジー」を主題とした建築のあるべき姿は、まだまだ発展途上の分野です。もちろん、現在までに様々な先進的試みはありましたが、一番大きなネックはコストが高すぎることでした。ところが、ガソリン高騰をきっかけとした金融恐慌もあり、この状況が一変しました。

アメリカだけでなく、日本でも政府がこの課題に真剣に取り組み始め、CO2の削減、代替エネルギーや自然エネルギーの利用の促進。つまり、太陽光発電や蓄電池などのテクノロジーは、今後は急速に普及し、価格も急激に手に入れやすいものになっていくと思われます。

実のところ、建築・建設を巡るエネルギー・エコロジー系の業界は、まだまだ未開拓の分野だと思います。
様々なメーカーや会社が個々に様々な実験をしたり新商品を開発したりしていますが、どれもこれも、自分の会社における得意な部分をいかし、そのメリットを生かすために行っており、断片的な技術や方法論が、バラバラに林立しているのです。ですので、調べれば調べるほど、どの技術がすぐれていて、どれとどれを組み合わせるのが理想的なのかが、混乱してきます。

つまり、コンピュータ業界に喩えれば、80年代後半から90年代前半の状況によく似ています。マイクロソフト・ウィンドウズやアップルのような、様々な技術を集めて統合するような、上位の概念をもつOSが、この分野ではまだ確立されていないのです。

我々としても今後の大きな課題として、バラバラなものをどのようにまとめて、個々の様々な技術をどう生かしていくのかを探求し、それらを統合できるような新しい建築の形を探って行きたいと思います。そのためにも、このエコロジーTipsにて、今後も少しずつ、様々なテーマを網羅しながら、今後の建築の将来性を考えていきたいと思います。(田島則行)

エコロジーTIPS:様々なエコロジー手法

2009年3月31日

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アルミとガラスをリサイクルした
アルセライト(内外テクノス)
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壁面緑化の例

一口にエコロジーと言っても、建築・建設にまつわるエコロジー手法は多種多様なため、全体像が把握しづらいように思います。ここでは様々なエコロジー手法を簡単に分類しつつ、どのような手法があるのか紹介してみます。

建築においては「建設時のエコロジー」と「運用時のエコロジー」の2つに大別できます。「建設時のエコロジー」とは主に建物に使用する材料などに注目し、建設過程や建物そのものにかかる環境負荷を低減するもの。「運用時のエコロジー」とは、建物を利用していく段階でのエネルギー消費を抑え、環境負荷を低減しようという考えです。

建設時のエコロジー
こちらに分類される手法は、それほど多くありません。中心となるのはいわゆるリサイクル建材など、−環境負荷の低い素材を使う方法−です。しかしリサイクル建材は多くの分野で研究が進み、現在では木材やガラス、プラスチックなど様々なリサイクル素材が登場しており、幅広い選択肢から選ぶことが可能になっています。

また二次的な環境負荷の低減方法として「地産地消」といった、資材をその産地で消費することにより、運搬に係るエネルギー消費を削減する方法もあります。

運用時のエコロジー
代表的なのは−建物本体の性能を高め、空調等によるエネルギー消費を抑制する手法−です。
高断熱・高気密住宅や、壁面緑化、蓄熱と言った建物本体の性能を高める方法、省エネルギー型照明などの設備によって性能を高める方法などがこれに相当します。

エネルギー消費の抑制に対し、より積極的にエネルギーを生み出そうとする−必要なエネルギーを自給する手法−としては、パッシブソーラーシステムや太陽光発電を利用した建物が挙げられます。助成金のニュースにも見られるように、最近、特に注目されている手法と言えるかも知れません。

またエネルギー抑制をロングスパンで考える場合には、−建物のライフサイクルを長期化し、解体・建設、メンテナンス時の環境負荷を低減する方法−があります。石材などの材料を使用して長寿命化させたり、政府の掲げる200年住宅、光触媒コーティングによる自浄作用によりメンテナンス効率を高める方法などがこれに当たります。

以上が、建築におけるエコロジーの手法の大まかな概要になりますが、上に列挙した方法はいずれも何らかの設備や資材によりエコロジーを実践する方法です。

これらの方法もエコロジーを考える上ではもちろん大切ですが、それ以上に重要になってくるのが、「ライフスタイルとしてのエコロジー」ではないでしょうか。

建物の設計から、建設、運用、メンテナンス、解体、廃棄までの各段階で輩出されるCO2を比べると、圧倒的に多いのが、運用段階でのエネルギーによるもので、全体の60%を超える計算になるそうです。
つまり建設段階よりも、建物が出来てからの利用方法、生活における環境負荷の影響の方が大きいということです。

たとえエコロジーに配慮した住宅やビルを建てても、そぐわない使い方をしたり、過剰に電化製品を使ったりしては効果は薄くなってしまいます。逆に言えば、建物側でエコロジーについて特別なことをしなくとも、生活に身近なところからでもエコロジーはできると思います。

例えば、冬の夜は窓から熱が逃げないようにカーテンを閉めて断熱効果を高めたり、夏場はなるべく窓からの気持ちのいい風を入れて過ごすなど、日々の生活の中のひと手間で実行できるものもたくさんあります。こうした生活に関わる「ライフスタイルとしてのエコロジー」も重要なエコロジー手法でしょう。

「建築におけるエコロジー」と「ライフスタイルとしてのエコロジー」、双方が組み合わさって初めて本物のエコロジーな建築が生まれるのではないでしょうか。(スタッフ:伊澤)


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平成10年国土交通省記者発表資料より

エコロジーTIPS:住宅新築時の太陽光発電の設置に対する補助金について

2009年2月10日

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シャープ株式会社 サンビスタ

最近、住宅の設計を進めるなかで、太陽光発電等の導入を検討するケースが増えてきました。

「環境負荷の低減に貢献したい」「クリーンなエネルギーで生活したい」という意識は持ちつつも、今はまだ高価な設置コストを考えると、導入に至るにはまだまだハードルが高い状況です。

そんな中、国の普及目標(福田ビジョン)により、太陽光発電の導入量を、2010年までに現状の10倍、2030年までに40倍に引き上げるという大きな目標が掲げられており、様々な補助、融資などが今後はさらに充実してくるでしょう。

現時点で、新築住宅に太陽光発電を設置するとしたら、どういった補助がどの程度受けられるのか、まとめてみました。

1.国の補助金
2005年度以降廃止されていた国の補助金が、廃止以降停滞していた導入率を押し上げる目的等により、復活しました。発電量1kwあたり7万円の補助がうけられ、実際の導入にかかる費用の約1割を補助してくれるものです。

2.自治体の補助金、融資等
国の補助金と併用して、家を建てる自治体の補助をうけることができます。
補助の有無、補助対象となる条件等は自治体ごとに異なり、その内容も補助金、融資、融資斡旋等様々です。又、東京都では、都内自治体の設備設置にかかる補助金とは別に、機器設置によるCO2削減効果を評価した補助制度(1kwあたり10万円)を設けていて、自治体の補助金と併用することができます。

ここで、例として東京都港区の住宅新築で3kwの太陽光発電を設置したケースを挙げると、機器設置の総額210万円(1kwあたり70万円として)に対し、国の補助金が21万円、都の補助金が30万円、区の補助金が30万円(経費の1/4、上限30万)で、計81万円の補助が得られるということになります。(注:区によっては、まだ助成の仕組みがないところも多くあります。)

これらの補助金に加え、住宅機構やメーカー等が実施している、金利優遇やローンを加味したうえで、実際にかかるコストが算出できるわけですが、設置に対する意識が確実に高まっている中で、先に挙げた国の普及目標の実現を考えると、さらなる金利の優遇や補助の充実等による導入への後押しと、普及率の上昇によるイニシャルコストの低減という流れをつくるのが、今後の急務なのではないかと感じます。(スタッフ:神津)


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シャープ株式会社 サンビスタ