Esq広尾
都市の眺望を手に入れた、新たなビルディングタイプ
敷地は、広尾駅から西麻布方面へ徒歩1〜2分の外苑西通り沿いの好立地。この場所に於いて、四方に開けた環境は周囲の緑や都市を見渡す事の出来る絶景を予感させる。
この恵まれた眺望を活かし、且つビル及び周辺の不動産的な価値を上げることのできる新しいビルディングタイプを計画した。
敷地は外苑西通り沿いにあり、西麻布と広尾のちょうど中間点にある。外苑西通りは谷になっており、両側には渋谷および六本木方面に向けて丘になっている。それにもかかわらず、敷地がもともとはお寺の土地であった由来からか、珍しく、敷地はほとんど四方向に開けており、東側には有栖川記念公園の緑が拡がり、北には六本木ヒルズを見上げ、 西側には広尾ガーデンヒルズを見渡すような、パノラマ風景が拡がる環境にある。
この開けた眺望に恵まれた環境を生かして、都市で働くこと、そして都市に住むことの快楽を空間として顕したい。そのために、周辺への開き方、閉じ方、そして高い階へ行くにつれて開けていく眺望を空間の重要なエレメントとして考えた。ジグザグと位置をかえる壁は、各階において異なる効果を生み出している。エレベーターコア側に壁がくるときは、3方向にカーテンウォールが周りこみ、3mに迫る天井高と相まって、都市の風景の中に浮いているような感覚で、その景観を手中に収めることができる。そして、エレベーターコアとは反対側に壁がくるときは、むしろ切り取られた風景と壁に囲まれた落着いた執務空間となる。
Project Data
プロジェクト名:Esq広尾
竣工年月:2007年11月
カテゴリー:Complex
敷地面積:164.72㎡
建築面積:100.47㎡
延床面積:656.1㎡
住所:東京都港区
規模:鉄骨造8階建て