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外部空間を観察していると、様々な人々が芝生のスロープで弁当を広げたり、読書や昼寝、ボ−ル遊びなどして思い思いの過ごし方をする光景を眺めることができる。
おのおのの使い方にとって外部空間が「機能的」であるはずもないが、微妙な起伏や芝生の密度、地面にできる陰日向といったものをきっかけに、いくつかの異なる場のキャラクタ−を発見し、各アクティビティに最適な場を選択して、個々人の主体性に支配された空間の実践をしているのがわかる。



建主からの依頼を受けて訪れたのは、いわゆる中古のハウスメ−カ−住宅で、周辺を木漏れ日の美しい武蔵野の風景が囲み、敷地内東隅には約7.5M四方の庭を構えていたが、こうした恩恵を室内から感じることはなかった。この類いの住宅が、外部との関係ではなくインテリアの問題としてのみ解かれていることが原因だろう。室名が標榜する「機能」に応じて輪郭のはっきりした部屋を配し、周辺のキャラクターではなく方位のみで開口を設けるのでは、生活のアクティビティは規定された殻に閉じ込められ、恵まれた外部環境と連携した個々人の発明的な空間の実践が喚起されるはずもない。建主の「住宅自体ではなく、周辺環境を気に入って購入したので、住みやすく改修してはもらえないか。」といった要求も頷ける。

計画は、1階の設定を庭との関係において刷新することに専念した。まず、陽光のレフ版として働く白い外部床を1階床に連続させて庭に置き、室内外の光環境をシンクロさせて室内に外部性を浸透させた。また、外部床には仮囲い用のメッシュシートを門型に架け、隣家からの視線対策をすると同時に、室内を囲む壁・天井に連続させて外部床上に室内性を与えた。こうしてできた、室内外のコンディションを均した東西に長いプラットフォーム上に、家具や使い方を規定しない幾つかの穴を、配置の作法に一定の基調を与えながら島状にちりばめた。これは、おのおのが生活のきっかけとしてのみ作用することを意図したからで、他に用意した外部床に面する全面開放可能なサッシュと、この開口に着脱可能な蚊帳と共に、室内外に囚われない建主の主体的な空間の実践が発明されることを願った。

名称:Outer House
所在地:東京都武蔵野市
主要用途:専用住宅(改築)
構造規模:鉄骨構造 地上2階
建築面積:53.60m2
延床面積:105.30m2

設計: 久野紀光/テレデザイン+会田友朗/studio node
担当:久野紀光・会田友朗・上原慎平
構造設計:我伊野威之/G-design

photo© 野秋 達也

●第6回 建築リフォ−ム&リニュ−アル設計アイデアコンテスト 環境賞受賞(審査委員長:エドワ−ド鈴木)

Wallpaper* 07DECEMBERにOuter Houseが掲載

200712wallpaper00.jpg イギリスの雑誌「Wallpaper*」2007 DECEMBERに久野が設計した Outer Houseが掲載されています。ENTERTAINING SPACESの中で紹介されています。

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outerhouse.jpg
OUTER HOUSE
室内/庭の関係を新しくデザインした住宅

設計者:久野紀光/テレデザイン+会田友朗/アイダアトリエ
規模:鉄骨造 105m2
用途:専用住宅
場所:東京都武蔵野市

「住宅特集」06年10月にOUTER HOUSEが掲載

200610JT00.jpg雑誌「新建築 住宅特集」2006年10月号に久野が設計したOUTER HOUSEが掲載されています。

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